心掛け
歯は削ってしまえば元に戻りません。極力健康な部分は残し、虫歯の部分だけを削るようにしています。それでも、場合によっては健康である部分も削らなければならないこともあります。その際は、歯の状態をしっかり説明し、ご納得いただいて治療をするように心掛けています。
治療法
まずは、治療前に患者さまの歯の悩みなどを聞き取り、歯を支える骨のレントゲン撮影と口腔内の写真を撮影します。それをもとにカウンセリングを実施し、客観的に患者さまご自身の歯の状態や虫歯ができる生活習慣などを理解していただきます。
この時点で具体的な歯の状況が判明するので、治療方法をご提案します。治療方針内容にご理解・ご納得いただいたうえで、治療を開始します。
初診時のカウンセリングは少し時間がかかりますが、ここに時間をかけておけば、治療を進めていくなかでの変化の対応や予定時間内で治療をスムーズに終えることできます。
虫歯の原因
虫歯ができるには、次の4つの要因が絡み合っています。
1つ目は“細菌”。口の中には、虫歯や歯周病を引き起こす多くの種類の細菌が数多く存在します。細菌を減らすためには、歯磨きと歯科医院でのプラーク除去が効果的です。しかし細菌をゼロにするのは不可能ですので、食べた後はできる限り丁寧に歯を磨くのが一番の予防になります。
2つ目は“歯の質”です。これは年齢、薬、生活環境などさまざまな原因があります。
3つ目は“時間”。食後3分で、口の中は歯が溶けやすい酸性になります。歯を磨くことで口の中が中性に戻り、歯は再び硬くなります。この歯磨きまでの時間が短ければ短いほど、虫歯の危険を防げます。
4つ目は“糖分”。食べ物や飲み物の中の糖分は、虫歯菌の栄養になります。食事で糖分を摂らないことはできませんので、糖分を摂りすぎない食生活習慣を工夫することが大切です。
予防歯科
虫歯予防には定期的な通院をお勧めしています。当院では、口腔内のチェック、虫歯や歯周病の検査、器械による清掃、歯磨きや食生活の指導などを行い、虫歯になりにくい口腔環境づくりに努めます。
とくにお子さまについては、自宅での親御さんの協力による仕上げ磨きが大切です。親御さんからは「忙しくて磨いてあげられない」という声を聞きます。けれども5分早く起きて、5分遅く寝るなど、お子様の歯磨きの時間をつくってもらうというちょっとした心掛けで虫歯予防は十分できるものです。
子どもの歯は財産で、成人したときに「振袖を買ってあげる方がよいのか、綺麗で丈夫な歯を残してあげる方がよいのか?」と、たとえ話をしています。
歯周病について
今や日本人の8割が「歯周病」といわれています。歯周病は、自分ではひどくなったときにしか気付きません。気付いたときは、すでにかなり進行してしまっているのが現状です。
歯周病は治る病気ではありません。とにかく予防がポイントであり、そのために早期の検査受診と定期的な検査を行うようにしましょう。また、もし歯周病になってしまったら、これ以上進行させないようにくい止めることが大切です。
歯周病を意識したときこそ、受診する機会だと思います。これは、がん検診に似ています。何もなければ気持ちよく帰れるし安心できます。判明すれば、すぐ治療に取り掛かれます。
歯周病の身体への影響
糖尿病は偏った食生活だけが原因ではありません。最近では、歯周病が原因で重篤な糖尿病になるケースが増えてきています。
糖尿病になってしまってからは大変です。まずは毎日の歯磨きを欠かさず、口から綺麗にして体の中に歯周病菌を入れないようにすることが重要です。
顎関節症治療について
口を開けづらいと感じたり、口を開けるときに音が鳴ったりした場合、「顎関節症」の可能性があります。少しでも症状を感じたら、早めにご来院ください。噛み合わせの調整によって顎の負担を軽減するなどの治療を行なっています。
マウスピース
睡眠時の噛み合う力は、起きているとき以上の力が歯に加わります。当院では、マウスガードのほかに睡眠時の歯ぎしりから歯を保護する「ナイトガード」をつくることができます。
夜の歯ぎしりでお困りの方は、お気軽にご相談ください。